しょうがないなー、じゃあ私からチャンと質問

さて、今回はネットで見かけたヘンテコ清潔不潔、こんな例あんな例です。
何がダメなのかを考えるのも必要なので、どこがダメとかはあまり書かないようにしていきます。

前にも書きましたが、「うちはこれくらい一生懸命やっています!」はスルーです。紹介するのは「〇〇にはこれくらい清潔じゃないとダメ!やっていない歯科医院は選んではいけない」だったり、表現や日本語が???なページです。
”では、やさぐれ歯科医院サド歯科医先生は、どう言う表現する?教えて?日本語どう言う表現するの?私馬鹿なんで分からないよ。”

抜歯時の清潔不潔

てはじめに、こちらの総合病院の口腔外科から。

外来診療室でおこなう静脈麻酔、局所麻酔下の抜歯においても手術器具、切削注水装置は完全滅菌ですし、術者・アシスタントともに滅菌ガウン・グローブを着用し、良質な医療を心がけています。

いやー、これが「良質な医療」なら、今まで僕がやってきた「埋伏智歯抜歯は非滅菌グローブでハンドピースは水道水!」なんて悪質極まりない医療とも呼べない行為なんでしょうね。わっはっは。文章から読み取るに、わざわざ外付けの切削器具を使用しているのでしょう、しかも滅菌ガウンに滅菌グローブ・・・CVカテーテルでも入れるつもりなのでしょうか?
”CVカテーテルってしたり顔で書いているけど、読んでる普通の開業医は分からないし、素人さんである読者は分からないよ。解説して。そして、じゃあ、サド歯科医師やさぐれ歯科医院殿は、埋伏智歯抜歯は非滅菌グローブでハンドピースは水道水!なのは良いけど、手術器具、切削注水装置使い回しの滅菌してないのを平気で使っているの?非滅菌グローブ箱から出している新品ちゃんと使わないの?それとも使っているの?”

では開業医さん達はどうでしょうかと見渡してみると、調べた中で一番を突っ走っていたのがこちらの歯科医院。
”歯科医院分かるような仕方は止めようね、失礼だよ。”

一本の抜歯であっても、簡単なグローブだけでの旧態依然とした抜歯処置ではなく、お口の術前消毒や滅菌覆い布(ドレープ)で患者さんのお顔と上半身をおおい歯科医師も滅菌外科ガウンを着て処置を行うなど口腔外科の基本を守った処置を行っています。

ここも内容は一緒なのですが、1本の(普通?)抜歯でもガッチリやります派です。それだけならツッコまないのですが、普通のグローブだけで抜歯しているのは旧式のポンコツ呼ばわり。しかし滅菌ガウンや滅菌ドレープ、口の術前消毒(出ました!)など「ウチは昔ながらの歯科治療じゃないよ!」と主張し、きちんとしているように見えて、逆にこの先生が清潔不潔をよく理解していない旧態依然な思考だったというケースです。
”はい、ここも一緒。じゃあサド歯科医師やさぐれ歯科医院殿は、普通のグローブでと言ってますが、新しいのを出しているのか使い回しているのか、私には分からない。ごめんなさい、馬鹿で。日本語でチャンと書いてくれないと、隠されている意志、意図、具体的方法とか私は読めないんです。”

口腔外科の基本と書いていますが、何を目的とした基本なのかが理解できていません。ですからこの様な「何でもかんでも清潔」という目的と手技がチグハグになってしまうのです。でも写真を拝見すると、滅菌ガウンや滅菌グローブは付けるのに頭にキャップはつけないんですね。何故なんでしょう・・・気になります。
”では、サド歯科医やさぐれし歯科医院殿は帽子はちゃんとすると、言うことでしょうが、じゃあそれは滅菌してあるディスポ?使い回しの洗濯した程度の帽子?教えて下さい。”

はいお次の歯科医院。
”これも失礼だから止めようね。この方の許可いただいている?名誉棄損正式に裁判やられたら大変だよ。”

親知らずの抜歯についてです。昨日のものよりも簡単でしたが、やはり痛みが出ないようにと配慮すると容易ではないですよね。ちなみに昨日の症例も今日の症例も滅菌ガウン、滅菌ドレープは当たり前に装着していますし、器具はすべてオートクレーブにて滅菌しておりますので、感染の可能性は限りなく0に近いです。

いや、滅菌ガウンや滅菌ドレープを当たり前に使うのは結構ですが、親知らずの抜歯は普通のグローブでも術後感染率は・・・変わらないんですが・・・。
”ここも上記同様・・・”

清潔な手術室・・・とは?

つぎは手術室の話題。

こちらの歯科医院。
”上記同様”

当院にはオペ室が二つあります。どちらも完全減菌状態、きわめて安全な環境です。

この文章、見た瞬間に何だこりゃ!?と思ったのですが、院長はチェックしているんでしょうか。それとも全く気にならないのでしょうか・・・すごく・・・気になります。

もしかしたらどこかのメーカーが手術室自体をオートクレーブ化していたり、室内にガスが出るシステム導入をはじめたのでは・・・などと馬鹿馬鹿しい事を書いていて思ったのですが、変な方向に突き進む先生はこういうシステム出たら導入しちゃうんだろうなぁ。

しかし、他のHPでも「滅菌手術室」のように「未来な技術」の表現をよく見かけます。これはもう滅菌と消毒と空調機器によるホコリなんかの浮遊物除去がごっちゃになってしまっているんでしょうね。
”はい、ここ。分かんないじゃん。その医院がどう言うレベルで実行しているのか。何で平気で書けるの?分かんない。で、じゃあこの先生が本当にサド歯科医やさぐれ歯科医院殿が、多分信じているだろう大学病院とかのチャンとしている手術室レベルだったら、どうする?まあ、それは置いておいて、ならあなたはユニット何台かの開放型診療しているのか、個室型なのか?パーテーション型なのか、全然分からない。どう言う環境で埋伏智歯抜歯とかしているの?教えて、勉強になるから、是非。”

こちらの歯科医院とか。

NASA規格清浄度クラス10.000以下の医科レベルを瞬時に創る清浄機にて完全滅菌されたオペ室です。



こちらの歯科医院も。

【通常の治療室と完全に分離された手術室】 滅菌し、細菌の出入りを完全に遮断しています。

【手術台】 手術が終わるたびにカバーを取り外し、全体を拭き上げ、滅菌を徹底しています。



こっちの歯科医院もそうです。

感染性疾患に対してはグルタールアルデヒド(完全滅菌できる唯一の薬液)にて床・治療いすもすべて滅菌しています。

拭くだけで滅菌可能とはなんと便利な時代に!・・・さすがにまだそんな科学技術は存在しません。

スリッパを滅菌???

他に目に付いたのは、紫外線照射だけする機器で「スリッパを滅菌している」と豪語する歯科医院。出るわ出るわ、紹介するのも面倒なくらいHitします。皆様、そいつで滅菌は無理でございます・・・。

こういう勘違いをしていると、ちょっと知識のある人には「清潔不潔の基礎知識すらない先生なのでは?」とアピールどころか逆効果になりかねません。

上には上が・・・

清潔不潔のネタは書ききれませんね。

しかし、世の中は広いです。もっと酷い、想像のはるか斜め上をゆくトンデモ歯科医院も存在するのです。頭を抱えてしまうような酷すぎるHPで歯科界の恥を晒すようで気が引けますが、とりあえず執行猶予というか、時間をおいて改善がないようならそのうち紹介します。
”ここまで書けば、他も同様で、分からない、と言っている部分がご理解いただけますか?ご教授宜しくお願いします。サド歯科医やさぐれ歯科医院殿”